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Retreat
作曲・プログラミング・朗読:川崎槙耶
初演:2019年1月17日、東京藝術大学芸術情報センターLAB

日本近代詩の父と呼ばれる萩原朔太郎 (1886-1942) は、晩年の詩集『氷島』についてこう語る——
要するに「氷島」の詩語は、僕にとつての自辱的な「退却」(レトリート) だつた。
(「氷島」の詩語について、『萩原朔太郎全集第10巻』所収、筑摩書房、1987年、38頁)
⻄洋詩に影響を受け、1917年には詩集『月に吠える』で口語自由詩を確立した朔太郎だったが、晩年にはそれを自ら放棄し、文語体、漢文調の作品を発表するようになる。この作品は萩原朔太郎の詩や文章で構成されている。3つのセクションに分けられ、セクション1は口語自由詩の頂点といわれる詩集『⻘猫』から「艶かしい墓場」、セクション2は朔太郎のエッセイや詩論の中で自身の詩に対する思考の移り変わりが書かれた文章、そしてセクション3は詩集『氷島』から「漂泊者の歌」をそれぞれ抜粋して朗読した。更にMax/MSPを用いてその場で朗読音声を加工し、詩や言葉に含まれる厚みや震えを増幅させた。
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